イヴの世界|愛月ひな

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イヴの世界/愛月ひな

イヴの世界/愛月ひな

23歳のネイリスト、レミ。彼氏は美容師のタクミ。彼は月曜日しか休みじゃないし、しかも月曜日もレッスンだとかでなかなか会えない。付き合って三年が経つけれど、最近じゃマンネリしまくり。タクミと前にエッチしたのは、いつだっけ? 1ヵ月前? ……うーん、違うな、1ヵ月半前か。もう少しエッチしててもよくない? 干からびるよ、このままじゃ。……そんなレミが母校の教壇に立つことに。……教室の中に、目を引き付けられた女の子がいた☆ 名前はカオリ。講義の後、カオリがレミに急接近!? なぜ? 濃厚すぎず、でも少し刺激的な、「男の子から女の子へ気持ちが移る女の子」のドキドキの世界を描いたオトメな物語。
抄録

「レミ、この前、エッチしてたでしょ?」
「へ?」

 二人で買い物をしているとき、カオリは急にあたしの服を引っ張り立ち止まった。
 あたしとカオリは初めてご飯に行ってからというもの、二日に一回ぐらいのペースで遊んでいる。
 お茶したり、買い物したり、カラオケ行ったりと、普通の友達以上に一緒にいた。

「何言ってんの? そんなわけないじゃん」
「嘘だ。レミ、エッチな声出してたもん。あたしには分かる」
「何それ…もしかして、妬いた?」

 バカ…とカオリに流されると思ったのに、カオリの口から出た言葉は予想外のものだった。

「妬いた。てか、ムカついた」

 口を尖らせてあたしから目を逸らすカオリ。

 本当に?
 ヤキモチやいてくれたってこと?

 怒った様子のカオリを見て喜ぶあたしは、カオリの怒りを高ぶらせてしまったようで、カオリはあたしを睨むように見つめた。

「ねえ! 今から二人っきりになりたい」
「…へ?」
「ホテル行こう」

 嘘でしょ? カオリがそんなこと言い出すなんて。
 でも真剣な顔を見ていると、冗談でしょ、なんて笑い飛ばせるような雰囲気ではなかった。

「レミはストレート? 私はビアンなの。レミは私のこと嫌い? 嫌なら無理強いはしないけど…」
「嫌じゃない!」

 …あ。あたしってば即否定しちゃったよ。カオリのこといいなって思ってたのはあたしの方。
 でもまさかカオリがビアンだなんて思ってもみなかったけど。
 カオリとなら…エッチしてもいい。未知の世界だけど、カオリとなら。

「じゃ、決まり。行こう」
「うん。でも女の子同士で入れんの?」
「男同士はダメなトコ多いけど、女の子同士は問題ナシ」

 …そうなんだ。
 あたしの方が年上なのに、カオリの方が慣れててリードされっぱなし。

 カオリが選んだホテルはまだオープンして間もないような綺麗なホテルだった。
 ホテルの部屋もカオリが決めてくれて、あたしはカオリに連れられるままエレベーターに乗り込んだ。

「レミ、緊張してる?」

 余裕のあるカオリの表情に何だか複雑な気持ちになってくる。あたしは全然余裕ないのに、カオリはこういうのに慣れてるみたいだし。

「全部私に任せてくれたらいいから、安心して」

 美しく調ったカオリの顔が近づいて、軽く触れるように唇同士が触れた。
 唇に移された熱は、離れたあともまだ熱くて、あたしの体全体へと伝わっていく。
 キスだけでこんなに高揚するのに、これ以上のことをしたら、あたしは壊れてしまうんじゃないかと不安と期待に揺れた。

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著者プロフィール

愛月 ひな(あいづき ひな)

京都府生まれ。十六歳から恋愛小説を執筆し、2006年電子書籍でデビュー。性格はネコのように自由奔放で気分屋。
 著者に『ラブホで満開☆』『恋愛ゲーム』『実は、処女♪』『あべこべ(♂×♀)カップル』『好き♀したい♂告白』『純情エッチ♪』『恋愛下手な王子さま』『成人式に初エッチ』。
作家ブログ(外部リンク)

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